皆さんはデイブ・ラム(Dave Lum)をご存じだろうか?
デイブのタトゥースタイルはクレイジータトゥーと言われます。
彼の作品を見て頂ければ、何がクレイジーなのか一目瞭然です。
男性や女性のシンボルをモチーフに使った独創的で奇抜なデザイン。
そんなデザインが多くの人に受け入れられたのは、
誰もが自分だけの特別な新しいデザインを望み、
少しでも人と違う事を望んでいた時代だったからかも知れません。
1984年にテキサス州オースティンで師匠であるBob MoreauからPerfection Tattooを譲り受け、 線やカラーのはっきりしないタトゥーばかりだった時代に 遠くから見ても際立つデザインをきれいなカラーで仕上げ その作品を世に広めました。
若いタトゥーアーティストたちが 徐々に力をつけ、その名を広めていた時代、 Chris Trevinoや数々のビッグネームなタトゥーアーティストたちに多大な影響を与えました。
以前、ダニエル・ヒグスは
「一時期、ブラックパンサーを彫りたいと言うお客さんばかりで、
アンチブラック・パンサーキャンペーンとして、ブラックパンサーを彫らないと宣言している彫り師もいるが、
自分はお客さんがそれを望むのであれば、ブラックパンサーを彫ることは全然構わない。」
と言っていたが、
Daveは違う答えをしていました。
「ブラックパンサーを彫ることは構わないけれど、ブラックパンサーと一緒にピンクの「ち○こ」を彫るほうが良いよ!!!」
なんて答えていました。
周りがなんと言おうが全然気にしない。
その考えに基づいた彼の作品にタトゥーアーティストだけでなく、
オープンマインドな人々がこぞって彼のタトゥーを欲しがり、
どんどんと彼の作品が広まっていきました。
1990年代初めには6カ月先まで予約が埋まっている状態だった為に、
土曜日だけは予約制ではなく、
その日お店に来た人から彫っていくと言うシステムを取っていました。
デイブのタトゥーが欲しいけれど、予約が取れなかった人は
前の晩からお店の前に並んで夜を明かしたそうです。
また、デイブはエイプリルフールは 彼が彫りたいデザインを彫りたい場所にのみ彫るフリータトゥーの日と決めていました。
一般的な彫師の様な前もってデザインを描き、ステンシルで肌に写すスタイルではなく、 肌に直接描くスタイルを取っていたので、 お客さんが描かれたデザインを気に入れば、それを彫る。 気に入らなければ、「Next!(次の人!)」 と言って、次々に彫ると言う流れだったそうです。
彼の発想は無限であり、 お客さんが考えもつかないような奇抜なアイデアを提供し、 クリーンでシャープな素晴らしいタトゥーを提供していたそうです。
1992年にはデイブと奥さんのテラは、そろそろ移動する時期だと考え
お店をChris Trevino(クリス・トレビーニョ)に売り、
オレゴン州のセーラムに移り住みます。
そこで現在でもタトゥーを続けているそうです。
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